映画「クロガラス2」 ネタバレ感想

クロガラス2公開おめでとうございます。今回も展開が二転三転しておもしろかったので、監督の脚本センスが私にはとても合ってる模様。
今回の見どころは黒斗さんの美しいお顔に!傷!!!ってところと、端々で女子高生をがっつり子ども扱いしてる点。
黒斗さんのオトナ感が突然溢れるのがも~~~~~癖になる~~~~~

前作で解決屋の基本設定は紹介出来てるので、その分どんでん返しに時間を割けた印象。今回は援●交際とかスクールカーストとか、1に比べてある意味もっと身近というか、ニュースなんかで度々報じられてきたような話題が主軸にあったのでフィクション感を残しつつも生々しさが増した気がする。
その分黒斗さんが画面に映ってる時間がちょっと少なかったけど、それは依頼者ありきで展開するこのジャンルの宿命かもしれない……
というわけで私は元警官の黒斗さんがダークサイドに堕ちた(?)経緯と、悠哉、日菜と解決屋結成する話が!ちょう!!観たい!!!
なんだろう、悠哉がニカッと笑いながら「じゃあ、あんたが社長ってことで!」とか言ってる画がめちゃくちゃ浮かぶんだ……たぶんその時初めて悠哉がめっちゃ笑顔になった気がするんだ…黒斗とふたり、結構ボロボロでね…(何があったんだ…)
なんかそういうお約束的な結成秘話が観たい……
元締めちゃんの理論は「やられたらやり返す」だったみたいだけど、結局やり返したらさらに報復を受けた、というのが今回の話の主軸なので、正義の話というより摂理…真理?を描いてるなぁと思った。
あと、1も2も、悪になりきれなくてもがいてる人たちの話なので、それって誰しも持ってる部分だから突拍子もない世界観に見えてやたらとリアルなのかもしれない。
元締めちゃんも、妹ちゃんも、善行はしてないけどある部分でふつうの子で、罪滅ぼしに似たおこないもすれば、悪になろうとしながら躊躇いもあって。不思議とこいつほんと嫌いだわ、とならずに終わったのが絶妙な匙加減だったと思う。
ところで妹ちゃんは何を爆発させたの?あの威力でみんな無事ってすごいな??
黒斗は相変わらず人間味の薄い人だけど、でも今回依頼者が未成年ってことで、結構色々譲歩してた感じがした。この件、振り返ると意外と大事になってないっぽくて、元締めちゃんに至ってはあのまま普通の女の子に戻ることができるだろうし。妹ちゃんの方は、父親とはどうか判らないけど、母子3人ならもう一回何とかなるんではないかな~~~…少なくとも元締めちゃんも妹ちゃんの姉にはもう手出ししないだろうから。それぞれがそれぞれに反省して、光の道を歩んでいけるかもしれないね、っていう投げ方がアングラ話なのにちょっとだけ優しいから、1の時もそうだったけど妙に癖になる(笑)
デジタルタトゥの方をどうするのかは描いてなかったけど、そこは日菜が何とか出来るレベルなのかな…というか実はあれって不特定多数の悪意じゃなくて、特定の恨みが発端で、そこに壊し屋が絡んだだけだから、意外に実害に至るまでがふつうよりも速くて、拡散自体は小規模だったのかもしれない。それなら人の噂は75日だし…黒斗は壊し屋の正体も知ってるみたいだから、交渉次第では根こそぎ削除か、偽情報の上書きなんかも可能かもしれないな…とフィクションはフィクションなりの筋が通りそうな想像の余地があって視聴後感が妙に爽やかだった。…壊し屋への交渉材料はカードゲームのレアカードとかそんなのを用意しとけばいい???(笑)
黒斗は相変わらず淡々としてるけど、時々起伏が感じられて、例えば依頼者と喋る時よりも当然解決屋メンバーに話しかける時の調子が柔らかいというか。
悠哉と日菜に調査指示するとことか、最後のシーンで顧客リストを捨てちゃうときの「リスクを背負うだけだ」のとことか。こういうちょっとした差にグッとくるし単なる人間味薄い人のままじゃ共感しづらいけど、こういう差が見えることで、上手く好感のスパイスがまぶされてる感じがしてる。
ところで顧客リスト破かなかったのは意図的???また第二、第三の彼女たちが生まれることにまでは子守じゃないから関知しない、からなの??
黒斗さんの適度な無責任さは、噛み締めれば噛み締めるほど癖になる(笑)時々大雑把なところ、すごく推せる。
1を踏まえて2の冒頭で依頼者である元締めちゃんに「この内装、商売する気あんの?」って言われてたのが、彼女が観客の感想を代弁してるのと同時に、解決屋は積極的に客を取る気はないっていうスタンスが見えた気がした。
うん、内装どうなってんの?何も物ないけどそんなとこで待機してんのしんどくない???とは1の時から思ってた……裏(?)にちゃんとした控え室あるんだよね??飲み物のひとつもないと辛いよ???
…そんな感じだから、看板なんて当然なくて、もしかしたらアングラな人たちの間でも解決屋は実しやかに噂されている程度の存在なのかもしれない。一度解決屋の世話になった人も、そもそも頼らざるを得なかったのが身から出た錆みたいなとこが強いだろうから、積極的に解決屋の存在について他言しないだろうし、それこそあの街をねぐらにしながら定期的に解決屋に何か依頼してるのって例のあの組くらいのものなのかもしれない。
あの街に流れ着いた黒斗さん、ボロッボロのとこから始まってるんだろうか…それこそあの、1でホスト君に解決屋を紹介したおっちゃんに助けられて何とか身を立て直した、みたいなとこ…ありそう…あってくれ…そういうのすごく萌えるから…
「選ぶのはおまえだ」って黒斗さんは度々言うけど、たぶんずっと自分に言い聞かせてきた言葉なんだろうなと思っていて、あの街でそういう生き方をしようと決めたのも自分、その結果がどうなろうとそれは全部自分の責任、そんな風に思いながら日々過ごしてるのかなと思うと、自ら孤独に身を置きに行ってる切なさがちょっと垣間見えたりする。
やっぱり黒斗さんの過去を早く観たい。ほんとは3,4と続いて5くらいで披露するものかもしれないけど、これはもう善は急げで黒斗さんの過去をやってほしい。
今回の元締めちゃんを襲撃してる黒幕が誰なのか、果たして黒斗さんはどこで気づいたんだろう?ということを考えていて、さすがに初見の記憶じゃ辿るのが難しいんだけど、それこそ美音の様子がちょっとおかしいとか、そういうとこから綻びを見つけて辿りついていったのか…
金銭トラブルというより怨恨の線が強そう、とずっとアタリを付けていたんだろうか。
今回は黒斗さんが単独調査してるシーンがなかったけど、それこそ壊し屋とコンタクトくらい取ってたとかなのかな…壊し屋は証拠がないから平然と「これはそんな単純な話じゃないよ」みたいな答えを見せびらかしたりしたんだろうか。いやでも黒斗さんの言いぶりは誰かからの伝聞じゃなくて、確実に感づいてる人の発言なので、それこそ元締めちゃんの個人情報の流出が早すぎ&正確すぎる点とかから身近な人間の犯行だと見抜いたんだろうか。
主人公でありながら、モノローグのない役なのでまだまだ想像の余地があって面白い。
今回のアクションは1:1で、しかもちょっと押されてる…だったから1とはまた違うイメージを持てて。
「素人が勝てると思ってんのか」的な台詞が堪んないです。御馳走様でした。
ただ今回もあともう少し!長さが欲しかったなぁ…いやまぁ黒斗のピンチが観たいわけでは(まだ)ないので、もう少し長さを足して、また違うあれこれのアクションが観たかった。だからこそ今後に期待してしまう…次作がありますように!
そういえば、悠哉と日菜で張り込みしてるときに、日菜が悠哉に実践を仕込まれてた会話から、何となくまだ解決屋結成して日が浅い可能性を感じてる。
1年ぐらいのものなのかな~~~。
てことは、あの二人の傷は全然癒えてないし、黒斗さんも過去と決別なんて全然出来てないのかもしれない。じゃあ、そういう、過去が追いかけてくるようなエピソードも観たいなと思うわけです。
日菜絡み、悠哉絡みの依頼とかね。いいよね。依頼者が身内になったとき、黒斗さんがどんな反応を見せるのか…そしてまたあのカラスマスクは拝めるのか…

好き勝手書いたから何もまとまってないけど、クロガラス、面白いので観て…ってすごくオススメしたい。
何より推しのダークヒーローなんてなかなか拝めないし、それが絶妙に色んなスパイスを持った多面的な魅力のキャラクターとして描かれてるって良い役に当たったなぁってファンとしては嬉しいことなので、これからもどんどん黒斗というキャラクターが深まっていってほしい。
345…と続くことを願って!
#崎山つばさ
#クロガラス

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